2024中学受験〜ラーメン屋の息子最難関を目指す!〜

ラーメン屋歴◯十年の父・TORAさんと母うまこの息子にゃん太の中学受験の記録。

『子供の成功は記憶力で決まる』

この【読書の記録】のカテゴリにて紹介している本は、私うまこが読んでみて特に役に立った本であり、要点をまとめて記録しておくことで後に内容を再確認する為であると同時に、これを読んでくださった皆様に少しでも有益な情報をお届けできたら…という思いで書いております照れ



『子供の成功は記憶力で決まる』池田義博 著


*記憶力は認知能力を土台として支えていて、他の認知能力にもことごとく動力を与えるエンジンのような役割を持っている。


*総合的に頭を良くする為には、記憶力を鍛えるのが一番効率が良い。


新しく価値のあるものを生み出すことが出来るのは、頭の中に記憶した個別の情報同士(たくさんの経験や知識)が組み合わさることによる。


*理解をしながら記憶することでスキーマ(知識の集合体=誰でも普段から使っている考えの素)が形成され、論理的思考も可能になる。


ワーキングメモリ(脳のメモ帳)の能力の高さが地頭の良さに繋がっている。

ある情報を頭の中のメモ帳に留めておきながらタスクを行うことが必要になる事がワーキングメモリの発達には有効。(例:軽い運動・料理・楽器を習う など)


*記憶力はイメージ力を育てることで成長することができる。


*記憶力がアップすれば、頭の良さを支える最強な能力とも言える抽象化思考(言葉・物事・考え方を分類し、一つ上の階層のより広い概念を見つけること)の能力が向上する。


*記憶力をうまく引き出す為には、丸暗記ではなく精緻化(与えられた情報をそのまま覚えるのではなく、自分なりに意味付けしたり情報同士を関連付けすること)して記憶を促進させる。


非認知能力は、心に関係する能力で自分の意思や感情をコントロールする能力のことであるが、昨今では子供の学力や将来性に繋がる指標としてはIQ(知能指数)より心の知能指数のEQの方がより強い相関があることが分かっている。


*記憶力は、間接的に集中力などの非認知能力にも良い影響を与えている。


*記憶力をはじめとした認知能力を鍛えると、感情を生み出す大脳辺縁系をコントロールすることに繋がる。


*理性で制御する役割を持つ前頭前野が完成を迎えるのは25歳前後になってから。

それまでは感情を抑えることが難しい為、思春期特有の感情爆発を引き起こしたり、若い時のなんとも例えようの無いもやもや感や抑えきれない衝動の原因になっている。


*脳は、コツコツ努力していてもプラトー(成果が出にくい時期)→レミニセンス現象(学習したことが時間をおいて高度化し、プラトーから離れる)を繰り返す。よって、勉強(スポーツやあらゆる技能にも当てはまる)は成長が止まる時期が必ずある。そのことをあらかじめ理解し、コツコツ継続していけば、レミニセンス現象が集まり爆発的に成果が現れ、必ず上達する。


*『自分はできる』という思い込み(自己効力感)をもたせる。一つの例として、暗記科目の理科・社会を集中的に頑張り、成功体験を積み上げていくうちに他の科目の習得も容易になる(学習の転移)ことがある。


*子供には、『勉強することが何の役にたつのか』を説明することが大切。


*成績に一喜一憂するのではなく、子供の努力・意思力・粘り強さに目を向けて褒めよう。

『あなたならできるよ!』というポジティブな励ましが子供の自己効力感を育む。


忘れかけた頃に復習するのが大切。例えば、覚えてから1日後→1週間後→2週間後→1ヶ月後などのように繰り返すと長期に渡って記憶を保持できる。


食事の後は脳のパフォーマンスが下がるので勉強には向かない。

子供が朝起きてから朝食までの勉強→○

学校から帰宅してから夕食までの勉強→○

特に、記憶に適した時間帯(寝る前の1〜2時間)を狙ったインプット学習(暗記もの・英単語など)がおすすめ。


分散学習→薄い記憶を4日くらいに分けて覚える(ペンキ塗りのイメージ)と、強固な記憶となる。


人に説明する・声に出す・書くことで記憶を強化できる。


想起練習(文章などを見ずに思い出しながら覚える)を行うことで飛躍的に記憶の定着率が上がる。


*複数の知識を関連付けて体系的に記憶する(思考のマップ化)と思い出しやすくなる。


*小学生までは意味記憶(英単語や歴史の年号を覚えるなど)が強く、中学生ぐらいを境にエピソード記憶(体験などを通して覚える)が優位になる。その為、脳の仕組みを考えて学習方法を変える必要がある。


*情報は寝ている間に整理整頓される。睡眠を削って勉強することは愚の骨頂である。


*感情のレッテルは脳の働きに大きな影響を与える。『否定的な言葉を一切言わない』『明るく前向きでいること』『仲間の悪口を言ったり、意地悪をしないこと』など家庭内でルールを作りましょう。


空間認知能力は脳のパフォーマンスを上げる。例えば、絵を描く、頭の中にイメージを浮かべる、運動する、楽器を演奏する、絵や字を書く、会話を増やすなどが良い。

また、姿勢を正す(いつでも真上に飛び上がれる・立ち上がれる状態)ことも脳に良い影響を与える。


*集中力が伸びれば記憶力も向上する。集中力は後天的に意識や訓練で伸びる。


*集中力は感情が安定していることが前提になる。

勉強中何かを握る

筋肉をゆるめる(10秒間力を入れて、その後10秒間力を緩めるなど)

呼吸をコントロールする(腹式呼吸→息を吐きながらお腹をへこませ、吐ききったら今度は鼻からゆっくり息を吸いお腹を膨らませる〈1分間に5セット 5〜10分を毎日続ける〉)

マインドフルネス(瞑想や呼吸を使って行う)


*勉強のモチベーションのためになる成長型マインドセットを育もう。そのためにノートや日記をつけると効果的。

・成功変換ノート→日々の記録(日記)を付けるページを左側と右側に分け、左に出来事を書き、右に成功ならそのまま『成功』、マイナスな事も『○○が苦手だと分かったので成功』というように成功体験に変換して書く。


*日々の勉強の前のルーティンを決めておく。(集中の為のスイッチ)

①最初にポジティブな言葉を声に出す

 (「これから集中するぞ!」など)

②やる気が出るイメージを浮かべる

 (そのイメージによってリラックスできたり、やる気を刺激するような映像)

③最後に決まった動作をしてから勉強に取り組む


*集中力を向上させる訓練として、日々の勉強の時、タイマーを利用して最長25分位まで集中して勉強し、時間が来たら5分くらい休憩をとる。(必ずタイマーをセットして集中!)


記憶力向上=集中力向上=非認知能力向上



 おわりに…

エンジニアを経て塾を経営しているときに『記憶』という能力に興味を持ち、脳の仕組みを独自に研究・練習した後2013年の記憶力の日本選手権大会で優勝。その後世界大会で6度の出場全てで優勝した池田氏は、さらに脳の使い方の知見を深め、2020年のコロナ禍にこの本を出版しました。


コロナ後のこれからの日本を支える大事な宝である子供たちのため、記憶力を伸ばす事で他の素晴らしい能力も獲得することが出来るという確信のもとにこの本を書いたということです。


もう既に世間では知られていることや、当たり前なこととして周知されていることも、独自の視点で解説されているので改めて重要さを再確認できました。
脳の仕組みを知り、効率的に記憶する方法を知ることは子供を伸ばす上で非常に有効なことだと思います。
皆さんも機会がありましたら是非読んでみて下さいデレデレ